歯を抜かずにできる矯正
2 いつから始める?
歯列矯正はいつにはじめたらいいのですか?
皆さんの成長が同じではありません。しっかりとした診断が必要です。よく言われる「早期矯正」とは、ただ早くからという意味ではなく、その方の成長期を見逃さない事が大切です。成長にあわせて、成長発育を積極的に利用して、歯だけでなく顎骨(あごの骨)にまで働きかけることにより、より好ましい顔の変化へと導き、安定したかみ合わせを得るための時期に行うことです。
予防機能矯正は、成長が盛んな4歳から8歳位までに開始するのが理想的で、その後少なくとも12歳位で臼歯が生えてきて安定するまでの間、経過を見ていきます。(12歳まで継続して装着するわけではありません。) 10歳以上のお子様はその成長や症状に応じて判断しますのでご相談ください。
とくにあごの不正(あごが出ている)などには特に早期診断がとても大切です
あごの不正とは、あごの位置の悪さを言います。要するに上のあごと、下のあごの位置がずれているのです。この改善は少しでも早いほうがいいですね。歯の位置異常、歯並びの悪さの原因は、あごの位置異常からきているのです。そしてあごの位置が悪い原因は、筋の機能の異常なのです。
この場合の開始時期は、できるだけ早い時期、年齢で始めることが大切です。あごが反対にかんでいる場合などは、3、4歳ぐらいから始めます。この場合の予防的矯正治療の開始時期の目安です。上のあごは脳の発育に関連しており、その成長のピークを利用することが大切です。あごの成長のコントロールは、子どものうちしか出来ません。成長期の子どもなら、上あごと下あごのバランスが悪い場合、あごの成長を積極的に促進したり抑制したりすることが試みられます。
歯並びでみると、上の前歯が2本、下の前歯が4本がはえている状態の時に、すでにあごの位置が改善されていることが大切です。
「もう少し様子を見ましょう」と言われ、始める時期が遅れてしまう方も多くみられまし「永久歯がそろってから」はもうあごの成長が終わっている方もみられます。ご注意してください。
このようにただ歯をきれいに並べることだけを気にして目的にするのではなく、あごの成長を含めお子様の成長を良い方向に向けながら一緒に歯並びを良くする事が大切な事です。